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物理学 (長島雅裕、井上 進 124室)

物理学関連科目には以下に示す科目があります。
全て履修することが望ましいですが、最低限、「物理学概論」「物理学I」「専門演習A」(及び必修の実験科目)は履修してください。
中学までの物理分野はこれでほぼすべてカバーされます。

物理学の学び方
 物理学は暗記科目ではありません。
公式を暗記するのは無駄な努力です。
公式とは、「このように自然界を切り取ると、こんなに単純に理解することができるのか」と感動を味わうものです。問題を解くうちに自然に覚えられます。
逆に言えば、自然に覚えられないうちは、理解したことにはなりません。精一杯努力してください。
そして大切なことは、頭の中にイメージを持つことです。
この方向にこれくらいの力でボールを投げればこう飛んでいくだろう、とか、こう空気を圧縮すれば、中の分子が押しあいへし合いして壁にガンガンぶつかって圧力が上がるだろう、とか、棒磁石を高速でくるくる回転させれば磁場もくるくる回り、それが光速で伝播して電磁波になる…のように。
数学の力を借りて、正しいイメージが持てるようになってください。

物理学概論

主に力学を学びます。
高校物理で扱うような内容を、簡単な微積分を用いて大学レベルの物理学として捉えなおします。
また波動と熱も少しだけ学びます。

物理学I

主に電磁気学を学びます。
こちらも高校物理で扱うような内容を大学レベルの物理学としてきちんと理解することが目標です。
また原子・原子核の物理学や、特殊相対性理論についても少し触れます。
この二つの科目は教科書を使用しますので、必ず購入し、予習復習を行い、問題もすべて解くようにしてください。

物理学II

現代物理学の基盤である相対性理論と量子力学の初歩を学びます。
科学史的に人類がどのようにこれらの理解に到達したかが中心ですので、ややこしい計算はほとんどありません。
現代の自然観の基礎を成すものですので、将来子どもたちに理科の魅力を語る際には重要な知識になります。

専門演習A

熱と波動について深く学びます。熱とは何か、熱エネルギーは力学的エネルギーとどういう関係にあるのかを理解します。
また高校では扱わなかったエントロピーについても学びます。
波動は「場」の概念を必要とするため、もともと理解が大変な分野です。これも時間をかけて学びます。
この科目は以前は「物理学III」として開講していたものです。しっかり学んでください。

物理学実験基礎・物理学実験A・物理学実験B

2年次に1年間かけて物理学を理解するための基礎的な実験を行います。
「基礎」は主として力学、「A」は電磁気学、「B」は熱と波動を扱います。
すべての実験を行い(欠席した場合は別の日に実験をしてもらいます)、実験ノートを提出する必要があります。

教科教育法『理科』IV

主に物理分野の模擬授業と理科教育に関する課題発表を班に分かれて行います。
他の班の模擬授業や発表を聞いて気付いたことや考えたこともレポートとして出してもらいますので、自ら授業をするだけでなく、授業をする立場で考えながら他の人の授業を見るという経験も積んでもらいます。
質問は授業の内外で随時受け付けます。積極的に質問してください。質問すればするほど自分の理解は深まります。