生物学研究室
出井 雅彦 教授
教員の研究テーマ
珪藻の分類、生殖、殻形成が主なテーマです。最近は、特にHydrosera属珪藻の分類、有性生殖に加え、殻形成に係わる遺伝的要因の解明に力を入れています。研究の成果は、以下の様な論文として国際誌(アメリカ藻類学会誌)に発表しています。また、一昨年には、「驚異の珪藻世界」と言う珪藻の写真をメインにした本も出版しました。Idei M, Sato S, Watanabe T, Nagumo T & Mann DG (2013) Sexual reproduction and auxospore structure in Diploneis papula (Bacillariophyta). Phycologia 52: 295-308.
Idei M, Sato S, et al (2015) Spermatogenesis and auxospore structure in the multipolar centric diatom Hydrosera. Journal of Phycology 51: 144-158.
Idei M, Sato S, Nagumo T & Mann DG (2018) Valve morphogenesis in Diploneis smithii (Bacillariophyta). Journal of Phycology 54: 171-186.
出井雅彦・佐藤晋也・ディビッドマン (2020) 驚異の珪藻世界, 創元社, pp. 176.
Idei M, Toyoda K, Osada K & Sato S (2021) Fine structural observation on the frustule of the genus Hydrosera with special emphasis on hitherto-unknown silicified structure. Nova Hedwigia, Beiheft 151: 63-79.
学生の卒業研究
基本的には学生自身がテーマを選んで進めていますが、ほとんどが珪藻に係わるテーマを選んでいます。主には、学生自身の地元の河川や湖に生育する珪藻の調査と、珪藻を用いた水質判定等です。珪藻は、海水にも淡水にも沢山の種類が生育しています。身近な河川に生育する珪藻を調べることで、水の汚れの程度を知ることが出来ます。自然環境を考えるときに、珪藻は有効な指標となります。最近の卒業研究のテーマは、以下のようです。
これまでの卒業研究
- 2021年度
- 「埼玉県松伏町の水田と用水路、その水源となる河川に生育する珪藻」
- 「印旛沼の珪藻」
- 「谷津干潟の珪藻フロラ」
- 2020年度
- 「江戸川に生育する珪藻と水質判定」
- 「埼玉県吉見町の水田に生育する珪藻」
- 「埼玉県松伏町の水田に生育する珪藻について」
- 2019年度
- 「太田川に生育する珪藻と水質判定」
- 「都幾川に生育する珪藻と水質判定」
- 「群馬県多々良沼に生育する珪藻」
- 「西表島に生息するHydrosera属珪藻の殻形態の比較と分類学的検討」
- 「入間川に生息する水生小動物と珪藻を用いた食物連鎖の教材開発」
- 「八丈島に生育する珪藻について」
- 2018年度
- 「柳瀬川に生育する珪藻と水質判定」
- 「埼玉県飯能市を流れる入間川に生育する珪藻と水質判定」
- 「埼玉県都幾川に生育する珪藻について」
- 「長野県千曲川とその支流に生育する珪藻について」
- 「北海道大沼とその周辺湖沼に生育する珪藻と水質判定」
- 「新潟県魚沼市を流れる佐梨川珪藻と水質判定」
- 2017年度
- 「群馬県中之条町の野反湖に生育する珪藻について」
- 「千波湖に生育する珪藻と水質判定」
- 「彩湖及び周辺河川に生育する珪藻と水質判定」
- 「屋久島生育する珪藻」
- 「別府温泉におけるpHの違いと生育する珪藻について」
- 「屋久島と奄美大島に出現するHydrosera triquetraの殻形態とその変異について」
- 「埼玉県松伏町の水田と用水路、その水源となる河川に生育する珪藻」
授業中の写真
生物学研究室の様子