理科専修が担当する「共通教養科目-サブタイトル-」について
理科専修では、次の①~⑦の「自然の分野」7科目を担当しています。
① 物理学-自然界の法則性と社会における科学-
:長島 雅裕
② 化学-身近な物質と化学-
:小川 治雄
③ 生態学-私たちの環境と生態系-
:豊田 健介
④ 生物学-遺伝子から考える生命のしくみ-
: 豊田 健介
⑤ 生理学-ヒトと動物のからだのしくみ-
: 大石 昇
⑥ 宇宙地球科学-宇宙の階層構造-
: 山縣 朋彦
⑦ 科学思想史-自然科学の成立と自然観・社会との関係-
: 船山 智代
①~⑦の科目は通常、毎年開設されています。
以下に、各科目の内容の概要を掲載しましたので、履修する際の参考にして下さい。
数式をほとんど使わずに物理学の楽しい内容を紹介します。
理科が苦手な人、高校で物理を履修しなかった人を想定し、物理学の面白さが伝わることを目的としています。
様々な演示実験を行ったり、日常生活との関わりについて講義します。
高校で物理学を履修した人にとっては今更な内容かもしれませんが、物理学と実生活の関わりや、小中学生に物理学的内容の楽しさをどう伝えるかに興味のある人は受講するといいかもしれません。
化学は物質の構造・特性やその変化を対象とする学問であるが、物質の側面から得られた知見を介することにより、自然科学的なものの見方・考え方の基礎となる化学の基礎事項を解説する。
物質について学ぶことの面白さを多少なりとも伝え、化学の基礎事項を習得することから自然科学的なものの見方・考え方を養う。
人と環境の関係性を学ぶことは,分野を問わず,ますます重要になっている。
本分野には,白でも黒でもない,科学的証明の不十分な,中には誤った情報も多く存在する。
これに対し,本授業では,多くの事例を示し,現時点で最も優勢な見解から,比較的劣勢な見解も含めわかりやすく私たちの環境と生態系について紹介する。
本授業では,図版や視聴覚教材などを取り入れ,効率よく学習することにより,基本的な生命・環境に関する知識を確実に習得する.
そして,誤った情報に左右されることなく,持続可能な社会について自身の考えを示せるようになることを目標とする.
新しい生命現象が日々報告され,情報は常に更新され続けている。
社会で生活を営んでいく限り,「生物学」「生命科学」を学ぶ事は,分野を問わず,ますます重要になっている。
そして,これまで明確に理系・文系にカテゴライズされてきた分野だけでなく,近年ではひとつの学問領域に限定されない,さまざまな複合領域が社会に浸透している。
このような状況の中,大学では,ある特定の専門分野を深く学ぶと共に,さまざまな教養科目をバランスよく学習することが大事である。
遺伝子組み換え食品,遺伝,進化,病気,がん細胞とは?など,実生活の中でよく見かけたり耳にしたりする事柄の理解が不可欠である。本授業では,生命の成り立ちや,生物(ヒトを含む)にかかわる現象を,「遺伝子」をベースに学習する。
正しい生物学の知識をもち,誤った風評やデータに惑わされず,自身の考えを科学的に論じられるようになることを目標に,自身が生命について日ごろから考えるきっかけになることを望む。
ヒトの体を構成する器官系のつくりとしくみについて、身近な現象や、たとえを用いて、できるだけ平易に概説します。
テキストで医学的・古典的な内容を押さえ、テキストにない科学的な背景・他の生き物の話題・新しい考え方などをプリントで補足します。それぞれの器官系について明確なイメージを持ち、からだのしくみを説明できることを目標にします。
この科目は、原則として、理科専修以外の学生を対象とした共通教養科目です。
宇宙に存在する天体を地球から宇宙全体まで、近いものから遠いものまで、その概略を見ていく構成になっています。
理科専修の専門科目、「地学概論」「専門演習C」「地学Ⅱ」等で、より詳細に扱っていますので、理科専修の皆さんは無理に履修する必要はありません。
20世紀の科学は技術と結びつくことによって、社会に大きな影響を及ぼした。
現代社会においてもその結びつきは強い。しかしこれは永続的なものではなく、私達は現代において科学技術の公共性、科学技術と人間との共生、社会における科学技術の倫理規範について考えると共に、科学の未来における在り方について考えて行くことが必要である。
本授業では、科学の成立過程における科学の概念の変遷と、その根底にある思想の変化について解説する。
科学が成立した背景を知る事は、科学とは何か、科学と文化・社会との適切な関係、科学の未来をいかに作るかについて考えていく為の礎となる。