研究概要
研究の目的
- 5カ国間の(イギリス、フランス、ドイツ、韓国、日本)国際比較調査により、現在、各国で初等教育段階の児童を対象として、学校の正規授業の前後(放課後等)に学校を場として実施される学習活動や体験的学習機会の提供などの放課後活動支援の実態と課題を解明する。
- 上記の国際比較調査により、今後の放課後活動支援のあり方を検討する。
研究計画 /スケジュール
本研究は、日本政府関係機関である日本学術振興会(Japan Society for the Promotion of Science)による全面的な研究資金援助を得て、2010年4月~2013年3月の3カ年計画で実施する研究である。
主な研究スケジュールは、以下の通り。
- 2010年~2011年にイギリス、ドイツ、フランス、韓国、日本の5カ国で、初等教育段階の児童対象に学校を場として実施される放課後活動の計画・指導に携わる行政関係者、活動を実施する学校関係者とのヒヤリング調査の実施。及び、放課後活動を実施する学校に在籍する児童対象の質問紙による統計的調査を実施。
- 2012年~2013年は調査データの分析、国際学会等での発表、論文執筆を行う。
研究協力機関
文部科学省生涯学習政策局、在英国日本大使館、在ドイツ日本大使館、在フランス日本大使館、在韓国日本大使館、ドイツ連邦政府教育研究省,イギリス教育省,フランス国民教育省,韓国教育省
本研究の意義、期待される研究成果
- 今日、正規授業後の放課後の時間を活用した児童対象の活動支援は、子どもの学力向上とスポーツ、芸術等の多様な体験を通じた健全な成長・発達を目指して各国で取り組みが進められている。本研究により、先進5カ国間の現在の放課後活動支援の取り組みの実態と、直面する課題が明らかになる。
- 児童対象の統計的調査によって、放課後活動に取り組む児童の変化や活動支援の効果を定量的に分析し、明らかにする。
研究手続き
- 各国の教育省、日本大使館、各国の研究協力者を通じて国及び州の行政担当者、学校関係者に調査依頼(2010年7~2011年4月)
- 現地にて(イギリス、ドイツ)調査実施(2010年10~11月)
- 現地にて(フランス、韓国、日本)調査実施(2010年12~2011年6月)
- 5カ国のフォローアップ調査の実施(2011年4~12月)
- 調査データ分析、研究成果の発表(2012年1~2013年3月)
これまでの研究実績・研究の背景
本研究メンバーはこれまでに本研究テーマに関連して、日本における調査研究を実施してきた。主な先行研究は以下の通り。
- 2008, 総合的な放課後対策推進のための調査研究,野外教育財団
- 2009, 放課後子ども教室のボランティア指導員等に関する調査研究,野外教育財団
- 2010,子どもの体験活動の実態に関する調査研究,独立行政法人青少年教育振興機構(NIYE)
研究資金
本研究の資金は全て日本学術振興会(Japan Society for the Promotion of Science)の科学研究費補助金の支援による。
本研究成果の活用と情報公開について
- 3カ年研究を踏まえて研究成果は書籍としての出版した。
- 本研究の成果は各国の教育政策や、今後の発展的研究に生かせるよう、インターネット等を利用して情報提供を行う。
- なお、調査データは全て本研究の目的のみに活用され、個別データ等が外部に出ることは一切ない。