雑記帳
 
660.「首相への手紙」(23・3・4)
 「前略 先日、バイデン米大統領がキーウを電撃訪問しました。それにより、G7首脳で日本が唯一ウクライナ未訪問となり、首相が焦っておられると報じられています。訪問に際しては、情報管理や安全確保などの課題も多いとうかがっています。しかしながら、アジア唯一のG7参加国である日本の立場は、他の欧米各国とはおのずから違うと思います。あわてて無理にウクライナを訪ねなくとも、日本としてできること、考えることがたくさんあるはずです。アジアやアフリカ・オセアニアなど、欧米以外の声を集めることもその一つでしょう。折しも5月には首相の故郷の広島でG7サミットが開かれます。その場を単なる外交儀礼で終わらせるのではなく、各国の首脳たちと額を寄せ合って平和のために知恵を絞ることこそ大切ではないでしょうか。これからの世界の安寧を考えるとき、平和都市・広島はまたとない舞台であると思います。外務大臣を長く務められた首相が、現状を冷静に判断され、適切なご判断を示されることを切に希望します。 草々」
 
659.「ラジオ体操」(23・2・26)
 オンライン授業の頃から、体がなまってはいけないと、朝8時40分からNHKラジオ第二放送で流れているラジオ体操を出校時はできるだけやるようにしています。昔、母方の祖父母が近所の公園でのラジオ体操を日課にしていて、帰省のときに連れて行ってもらった(あるいは起こされた)思い出があります(それもあってか、祖父母は二人とも90代まで存命でした)。先日の放送のオープニングで、「体操とは体を操ると書きます」と女性の司会者(指導者?)の人が言っていました。当たり前のことのようですが、大事な言葉だと感じました。
 
658.「ベートーヴェンの曲」(23・2・1)
 大学図書館が契約しているインターネット音楽配信を利用して、ベートーヴェンの全曲を聞いてみるという試みをしました。それが最後に近づいた頃、ようやく探していた曲に行き当たりました。「三重奏曲 op.87」という曲で、原曲はオーボエとイングリッシュホルンによる三重奏なのですが、その編曲版を中学生時代にサックス=アンサンブルで演奏した記憶があります。メロディーなどは頭に残っていたものの、曲名を覚えていなかったため、長年にわたって私の中にモヤモヤ感がありました。この間、数えてみれば35年ほどの年月が流れていました。
 
657.「神奈川県海老名市にて」(23・1・5)
 昨年10月、伊勢原市での模擬授業の途次、海老名で途中下車し、相模国分寺跡などを見学しました。ショッピングモールなどが建つ駅前からほど近いところに、国分寺跡の広い公園が史跡として整備されていて、古代と現代が交差しているような感をうけました。公園の脇には、趣ある旧村役場の建物を利用した郷土資料館もあり、考古遺物などが展示してありました。資料館におかれていた「文化財探求書」なるパンフレットも充実した内容で、地域の歴史を大事にしようという姿勢がうかがえるものでした。文化財行政とはこういう「あるものさがし」ではないかと、素人ながら思いました。
 
656.「福島県福島市にて」(22・12・27)
 先月初め、実習生の研究授業参観で福島を訪ねました。これまで列車や車で通過したことは度々あったものの、歩くのは初めての町でした。中心市街地の北側にある信夫山(しのぶやま)公園を上り下りし(けっこうきつかったです)、出羽三山がそれぞれまつられている様子(信夫三山ともいうそうです)を確認することができました。かつては修行の場であったらしく、それらしい岩場なども見かけました。11月頭でしたが、東北らしくやや寒い一日でした。
 
655.「祭りの後で」(22・12・12)
 この一月ほど、サッカーのワールドカップ日本代表の話題がひとしきりニュースを賑わせていました。日本の(外国もそうなのかもしれませんが)スポーツ報道、とくにこのワールドカップやオリンピックのそれを見聞きしていて思うのは、こういう晴れの舞台と、日常的な戦い(サッカーでいえば日欧のリーグ戦)との報道量の差が開きすぎているということです。日常の積み重ねがあって初めて大舞台で力を発揮できるのだとすれば、もう少しふだんの戦いにも目を向けてしかるべきなのでは、と素人ながら思います。もっとも「ケ」を軽視しがちなのは、何もスポーツ報道の世界に限らない現代の一特徴なのかもしれません。
 
654.「栃木県佐野市にて」(22・11・29)
 昨年は模擬授業、そして今年は実習生の授業参観で、佐野の町を二度訪れました。駅の裏がすぐ城跡になっていて、町歩きをしていてもちょっとした起伏がそこここにあり、関東平野の端の方にあるという位置関係を感じることがままありました。また、町外れに温泉があるなど、予想していないものを発見することもできました。もっぱら厄除け大師とラーメンで有名な一地方都市ですが、歩くと決してそれだけではとどまらない「何か」が見つかるようです。
 
653.「滋賀県にて」(22・9・17)
 これも5月の話になってしまいますが、久々の対面開催の学会で滋賀県を訪れました。その往路、せっかくの機会なので北陸新幹線と「サンダーバード」号の乗り継ぎで京都に出てみました。後者は、途中で琵琶湖西岸の湖西線を経由するのですが、夕暮れ時だったせいもあってか、琵琶湖のたたずまいがとても美しく、それだけで心洗われる思いでした。トンネルの多い新幹線では車窓の楽しみが半減することを考えると、便利な反面、新幹線の開通や延伸(北陸新幹線ももうすぐ敦賀まで延びます)で失われるものも多そうです。
 
652.「京都府丹後地方にて」(22・5・18)
 ゴールデンウィークに関西在住の両親と落ち合わせ、宮津市・伊根町など丹後地方をめぐる旅をしました。高校まで京都で暮らしていたとはいえ、ほとんどなじみのない地域で、天橋立や伊根の舟屋など、初めて見るような風景が多かったです。一方、京都で働いていた父にとっては、現役時代にさまざまな仕事で回った地域だったそうで、同じ風景がかなり懐かしいものに映っていたようです。私がまったく知らなかった「宮津節」という民謡も両親ともに知っていて、世代の差を感じる旅ともなりました。それを感じられるのも、両親が健在だからこそですが。
 
651.「花粉症」(22・4・2)
 子供の頃、毎年春先にアレルギー性結膜炎で必ず眼医者さんの世話になっていましたが、成長につれてそういう必要はなくなっていました。ところが、去年から、目のかゆみや鼻水といった花粉症の症状が出てきて、医者で薬をもらうようになってきました。聞いてはいましたが、天気や気温、風の強弱などによって症状の軽重がたしかに変化し、天気予報などでの花粉情報も気にする今日この頃です。なってしまった以上は、天気のバロメーターとしての自分の症状につきあっていくしかないのでしょう。
 
 
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